ニックネーム:Mr.Pitiful
タイトルの "R 'n' S & B" は "ROCK 'n' SOUL & BLUES"。 "+ c" は, 最近聴き始めた Country Music 。
2009年07月14日(火)
Wilson Pickett "I'm In Love"
Wilson Pickett "I'm In Love" [Collectables COL-CD-6334]

1. Jealous Love 2. Stagger Lee 3. That Kind of Love 4. I'm in Love 5. Hello Sunshine 6. Don't Cry No More 7. We've Got to Have Love
8. Bring It on Home to Me
9. She's Lookin' Good 10. I've Come a Long Way

Wilson Pickett が "Bring It On Home To Me" を歌っている CD 。
Bobby Womack がセッションに参加しているが,ギター(左) は最初に少し聴こえるだけだし,声も聴こえない。オリジナルの "Bring It On Home To Me" では Lou Rawls のコーラスが印象的だったのだが,この Wilson Pickett のバージョンでは,Yeah - Yeah というレスポンスの部分も後で Pickett 自身がダビングしているようだ。
Bobby Womack は,この時点ではまだ Sam Cooke の曲を演奏したり歌ったりすることに抵抗を感じていたのだろうか?

1968年にリリースされ,Tom Dowd と Tommy Cogbill のプロデュースによって American Studio で録音されたアルバム。
バックのミュージシャンは,Bobby Womack と,ハウス・バンドである Gene Chrisman, Tommy Cogbill, Bobby Emmons, Bobby Woods, Reggie Young に,曲によっては King Curtis を中心としたホーン・セクション(Gene "Bowlegs" Miller, Bob Taylor, Charles Chalmers, Floyd Newman) や女性コーラス,ストリングスが加わっている。

Sam Cooke の未亡人と結婚してしまったことで強烈なバッシングを受け都落ちしてきた Bobby Womack と,Stax でトラブルを起こして追い出されてきた Wilson Pickett が出会って生まれた楽曲には,傑作が多い。嫌われ者同士ということでよほど馬が合ったのだろうか・・・(^_^;) もちろん,その二人だけの手柄ではなく,American Studio のハウス・バンドの連中による素晴らしいバックアップがあったればこそ・・・だけれども・・・。。
特に,Reggie Young のギターが絶妙で,"I'm In Love" や "I've Come A Long Way" などのスローなバラードでの Bobby Womack との二本のギターのからみは,何度聴いてもゾクゾクする。

Bobby Womack は,ギターだけでなく曲作りでも活躍していて,1. は King Curtis,7. は Wilson Pickett との共作で,4. 10. は単独の作品。10. には,The Valentinos として発表したバージョンがある。

この時代の作品をアナログ盤で集めておられる方ならよくご存知のように,当時の LP はステレオとモノラルの2通りの仕様で発売されることが多く,この LP にも S と M があった。
CD 化の際にはステレオ・ミックスが採用される場合がほとんどで,表題の CD もステレオだが,このアルバムはモノラルで CD 化されたことがある。

Wilson Pickett "I'm In Love (+4)" [east west japan AMCY-937]

11. Jealous Love [Single Version]
12. I've Come a Long Way [Single Version]
13. Let It Come Naturally [Previously Unreleased]
14. Gospel Jam - Believe I'll Run On [Hidden Track]

"I'm In Love" などのスローな曲では,二本のギターが右(Reggie) と左(Bobby) にはっきりと分離されたステレオ・バージョンの方が感動的だが,アップテンポのジャンプ・ナンバーの迫力は,歌と演奏がひとかたまりになって押し寄せてくるモノラル・バージョンの方が圧倒的に上。そのサウンドは,当時,同じスタジオで録音されていた Goldwax の一連の名曲を髣髴とさせる。

このモノラル・ミックスが収録されている CD は廃盤になっているようだが,1. 10. の Single Version と未発表曲(George Soule 作の "Let It Come Naturally") や,トラック・リストに表示されていないジャム・セッション(ゴスペル風の "Believe I'll Run On") も収録されているので,オススメ。
2009年7月14日 20時00分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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