ニックネーム:Mr.Pitiful
タイトルの "R 'n' S & B" は "ROCK 'n' SOUL & BLUES"。 "+ c" は, 最近聴き始めた Country Music 。
2008年04月25日(金)
Hot Night Tonight
Barbara Lynn "Hot Night Tonight" [Antone's TMG-ANT 0047]

2000年にリリースされた Barbara Lynn のアルバム。
"When Something Is Wrong With My Baby" は,ほかにどんなシンガーによって歌われているのだろうと思って検索してみると,この CD があった。

手持ちの CD では,Sam & Dave,Charlie Rich,Timi Yuro 以外に,次のようなミュージシャンのバージョンがある。
◎ Booker T. & The MG's "Play The Hip Hits" [ace/STAX CDSXD 065]
◎ Don Bryant "The Complete Don Bryant on Hi Records (2 CDs)" [Hi/Cream HEXD 50]
● Arthur Conley & The Sweaters "Recorded LIVE in Amsterdam" [Blue Shadow WBB-003]
◎ The Holmes Brothers "Righteous!:The Essential Collection" [ROUNDER 1166-11588-2]
◎ King Curtis "King Curtis Plays The Great Memphis Hits & King Size" [ATLANTIC/KOCH KOC-CD-8015]
◎ Patti LaBelle & Travis Tritt: V.A. "Rhythm Country & Blues" [MCA MVCM-466]
● Otis Redding & Carla Thomas "King & Queen" [ATLANTIC 7 82256 2]
◎ Linda Ronstadt "Cry Like A Rainstorm, Howl Like The Wind" [Elektra 9 60872-2]
◎ The Sweet Inspirations "The Best of the Sweet Inspirations" [Ichiban/soul classics SCL-2506-2]
● Carla Thomas "Live In Memphis" [Memphis International DOT 0202]

Barbara Lynn は,ストーンズが "Oh, Baby (We Got A Good Thing Goin')" をカバーしていることで昔からおなじみだし,"You Left The Water Running" の,他の男性陣とは一味ちがったバージョンも好きだったりするのだが,このアルバムについては,それほど興味を持っていなかった。このジャケ写は,今見ても,Barbara Lynn には似合っていないように思う・・・(^_^;)

今回,バックで演奏しているメンバーのクレジットを見て驚き,早速取り寄せてみた。
Bass: Charley Drayton, Daryl Jones, Davey Faragher
Drums: Charley Drayton
Piano, Organ: Ivan Neville
Guitars: Pierre de Beauport, David Immerglueck, Jason Sinay
Background Vocals: Troy Horne, Bernard Fowler, Ivan Neville, Charley Drayton
Rap Voclas: Bachelor Wise ← Barbara Lynn の息子

キースのバンド The X-pensive Winos のメンバー(Charley Drayton,Ivan Neville) に,ストーンズのサポート・メンバーから Daryl Jones と Bernard Fowler が参加しているという豪華な顔ぶれ。
ギターにクレジットされている Pierre de Beauport は,ライブのステージでキースに,曲ごとにチューニングやキーの異なるギターを手渡している Guitar Technician 。

このアルバムをプロデュースしている Don Smith は,キースの "Talk Is Cheap" でエンジニアを務め,"Live at the Hollywood Palladium" ではプロデューサとしてクレジットされている人物なので,そのつながりで,メンバーを集めたようだ。
当然,その "Talk Is Cheap" によく似たサウンドになっているので,キースのファンにオススメのアルバム。

どうせなら,キースも手伝ってやれば話題になり,売り上げも伸びたと思うのだが・・・(^_^;)
Barbara Lynn のギターは,コード・カッティングとオブリガートが中心のスタイルで,キースのギターとは相性が良さそうなので,二人の共演を聴いてみたかったような気もする。
2008年4月25日 21時23分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2008年04月24日(木)
The Voice That Got Away
Timi Yuro "Vol.2 The Voice That Got Away" [r.p.m. RPM 167]

「目の毒」であることがはっきりしていても,それでもチラチラと覗き見したくなるのが人情(スケベ根性とも言うが (^_^;) ) で,『楽ソウル』 の前半部 「DEEP SOUL 45」 をパラパラとめくっていたら目に飛び込んできたのが,この Timi Yuro の名前 (p. 159) 。
白人女性シンガーだが Hi 録音があり,それがシングル・コレクターの間でも評判になっているらしい。

巻末の CD 化リストにはなかったが,調べてみると CD 化されていたので取り寄せてみた。
ありがたいことに,シングル盤 [Frequency 101] が両面とも収録されている。
4. When Something Is Wrong With My Baby
5. Nothing Takes The Place Of You
シングル・コレクターの間で人気があるというのも十分うなずける出来映え。

『楽ソウル』 には1970年の作品として記載されているが,CD のディスコグラフィーには1979年のリリースとなっている。サウンド的には,Hi が最も元気だった1970年代前半の音のように聴こえるのだが・・・?

この2曲以外はフル・オーケストラをバックにした楽曲がほとんどで,ピュアなソウル・ファンにはとっつきにくいかもしれないが,個人的には,一昨年の Ronnie Milsap に匹敵するような大発見だった。
こんな風に,ぼくが聴いたことのない素晴らしい歌手がまだまだいっぱいいるのだと思うと,それだけで,なんとなくうれしくなってくる。

早速,Mercury 時代の編集盤 CD を注文したところ・・・。
そのアルバムは,いつなぜ入れたのか忘れてしまっているほど以前からウィッシュ・リストに入っていたのだが,やっと注文する気になった。この時代には Jack Nitzche がプロデュースした作品もある。
○ "Amazing Timi Yuro: The Mercury Years" [Universal ]
引き続き,この CD の Vol.1 にあたる CD やライブ・アルバムも注文する予定。
○ "The Lost Voice of Soul!" [RPM ]
○ "Live at PJ's [Live]" [RPM ]


"When Something Is Wrong With My Baby" は,Charlie Rich にも Hi 録音がある。
◎ Charlie Rich "The Complete Hi Recordings Of Charlie Rich" [Hi/Cream HIUKCD 250]
1. When Something Is Wrong With My Baby

もともと Charlie Rich のために書かれた曲らしいが,なぜか発表されず,Sam & Dave のバージョンが先にリリースされてヒットしてしまったらしい。

2008年4月24日 22時08分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2008年04月20日(日)
Shine A Light
Rolling Stones "Shine A Light [Martin Scorsese] (2 CDs) [LIVE]" [Polydor UICY 1408〜9]

チャーリーのドラムの音は,近ごろは,徳の高いお坊さんが叩く木魚のように,尊く有り難い音に聴こえて仕方が無い。

初めて聴いたとき,1曲目はキースのギターがミス・トーンではないことを確認してから録音レベルを上げているのではないかと勘繰ってしまった・・・(^_^;)

数千人程度収容という狭いホールで収録しているので,エンディングを無理矢理伸ばしてステージを走り回ったりするような無駄なエネルギーを費やす必要がないためか,特にミックのボーカルは,いつもより元気なように聴こえる。

なかなかアルコールと縁が切れないロニーだが,オーガニックな食生活のお陰か,なかなか元気にギターを弾いている。
ウォッカやワインもオーガニックにかぎる・・・?

Chuck Leavell の自伝本 『ロック・アンド・ホーム・プレイス』 を読んだ後のためか,キーボードの音がいつもより大きく聴こえるように感じたのだが,"Loving Cup" はそれほどでも・・・? Nicky Hopkins に敬意を表したのだろうか ?
Sam Dees に雇われていたことがあるという Chuck は,彼が日本ではカルト的な人気があり,彼のレアな CD が買い取り価格ですでに \10,000 を超えているということを知ったら,驚くだろうか ?


公式なライブ盤には初めて収録された "She Was Hot" だが, 最近 の曲の中では隠れた名曲だと思っていたのでうれしかったのだけれども,もう25年も前の曲だったことに気が付いて,唖然とした・・・(^_^;)
彼らのキャリアの長さについていろいろ考えていると,ブライアン・ジョーンズが亡くなった(1969) 後に母親が生まれたというファンもいるかもしれないということに気が付いて,ガックリしてしまった。

このライブ盤で初めてストーンズを聴くという連中も,The Temptations "Just My Imagination" からソウルの世界に興味を持ち,"Champagne & Reefer" から Buddy Guy や Muddy Waters などブルースの世界に足を踏み入れることになるのだろうか・・・?
2008年4月20日 21時45分 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
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2008年04月17日(木)
The Sweet Sounds Of Muscle Shoals
V.A. "The Sweet Sounds Of Muscle Shoals vol. 1: Tear Stained Soul" [Overture 34901-2]

V.A. "The Sweet Sounds Of Muscle Shoals vol. 2: High on the Hog" [Overture 34902-2]
V.A. "The Sweet Sounds Of Muscle Shoals vol. 3: You Better Believe It !" [Overture 34903-2]
V.A. "The Sweet Sounds Of Muscle Shoals vol. 4: More Power to Ya!" [Overture 34904-2]

John Ridley のライナーには This LP contains .... などという記述があったので,この4枚は,LP としてリリースされていたもののストレートな CD 化だと思っていたのだが・・・。
「この5枚の LP を4枚の CD にまとめたものもリリースされているようだ。」 『楽ソウル』p.243

本に掲載されている5枚の LP の収録曲と4枚の CD の内容を比べてみると,Vol.5 の LP の収録曲の一部が Vol.1 の CD に入っていたり,Vol.1 〜 4 の LP の曲で,CD には収録されていないものがある・・・?
収録曲のリストは,→ SouthCamp-Quinvy.xls

結局,LP1枚分ほどの曲が4枚の CD には含まれていなかった。
"Rare Soul From Alabama" や Don Varner,Bill Brandon,Tony Boders の単独 CD に収録されている曲もあるのだが,Al Johnson,The Demon Brothers,Ruby Winters などの10曲ほどが CD では聴けないのは,残念。

この4枚の CD は廃盤だが,中心となる3人の楽曲がまとめて CD 化されているためか,一時に比べれば Vol.2 以外は,それほど高くない値段で出品されている。
もちろん,そういう廃盤 CD に手を出すのは,↓ の3枚のアルバムを聴いて味わいつくしてからでも,決して遅くはない。

● Don Varner "Finally Got Over!: Deep Soul from the Classic Era" [RPM/Shout RPMSH 299]
 いちばんのお気に入りは,"You Left The Water Running"。Otis Redding のデモ・バージョンよりはるかに Otis らしい仕上がり。
かなりの曲で,Eddie Hinton がソングライター兼プロデューサとして活躍している。

● Tony Borders "Cheaters Never Win: The Quinvy Sessions from Muscle Shoals" [Soulscape SSCD 7002]
 "Lonely Weekend" は Charlie Rich,"Gentle On My Mind" は Glen Campbell の曲。ディープ・ソウルとカントリー・ソウルが決して相反するものではないことを証明できるシンガー。
"You Better Believe It" や "Cheaters Never Win" の歌や演奏の素晴らしさは筆舌に尽くしがたい。一部のマニアだけの愛玩曲にしてはいけない。

● Bill Brandon "On The Rainbow Road: The Muscle Shoals and Birmingham sessions" [Soulscape SSCD 7001]
 Don Varner や Tony Borders が未発表曲も含めて CD 化されているのに,Bill Brandon だけ一部の未発表曲が収録されていない。CD 1枚に収まりきらなかったのであれば2枚にして,その分少々割高になったとしても誰も文句を言わなかったはずだが・・・。
Bob Dylan にしては珍しくシンプルでストレートなラブ・ソング "I'll Be Your Baby Tonight" や Barry Mann と Phil Spector が書いた The Righteous Brothers のヒット曲 "You've Lost That Lovin' Feeling",Burt Bacharach/Hal David 作で Jackie DeShannon のヒット曲 "What The World Needs Now" なども,ぼくは大好きなんですが・・・(^_^;)

"Rainbow Road" は,CD でも2種類の長さのバージョンがある。
◎ V.A. "Down & Out: The Sad Soul of the Black South" [TRIKONT US-0243]
 12. Rainbow Road [2:55]
◎ V.A. "History of R&B (5 CDs)" [DISKY DB 993022]
 Disc 2: 11. Rainbow Road [2:59]
いずれにしても,この曲については,ぼくも Arthur Alexander のバージョンのほうが好き。
2008年4月17日 23時49分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2008年04月15日(火)
CD Selection on 楽ソウル
CD Selection on 楽ソウル

前半の "DEEP SOUL 45" が目の毒であることははっきりしているため,できるだけ見ないようにしているけれども,後半の "CD Selection" のほうも「目の毒」であることに変わりはなかった・・・(^_^;)

以下のようなジャンルに分けて紹介されている。
p.198---Deep Soul Treasures
p.200---UK KENT Original Compilation
p.204---Atlantic & Other Compilation
p.214---Goldmine & Other Bootleg
p.221---Memphis - Goldwax, Hi & Others
p.233---Memphis - Stax / Volt
p.241---Alabama - Muscle Shoals & Others
p.255---Georgia - Atlanta, Macon & Others
p.259---Florida Soul
p.262---Nashiville - Sound Stage 7 & Others
p.277---New Orleans
p.285---Malaco
p.288---Louisiana - Shereveport & Others
p.293---Texas & Others
p.297---Chicago Soul
p.306---Sounds Of Detroit
p.318---West Coast - Modern & Others
p.335---New York & East Coast
p.356---補足・追加

読み始めて最初の方に紹介されている CD はほとんど入手済みのものばかりだったので,これなら手持ちのファイルにちょっと手を加えれば,「目次」として利用できそうだと考え,気楽な気持ちで作り始めたのだが・・・。
結局,紹介されている CD のうち未入手のものが半分近くあって,かなりの手間がかかってしまった。
この本でどんな CD が紹介されているのかを知りたい人の参考にはなるはず・・・ Raku-Soul.xls


廃盤になっている CD が取り上げられているのは "CD Selection" だから当然としても,とっくに廃盤になっている LP まで紹介しているのは,いかがなものか・・・?
持っていたという記憶はあるが,むか〜しに売り払ってしまった LP の記事を読むのは複雑な気分・・・(^_^;)

また,"Goldmine & Other Bootleg" 以外のページでもブートレッグのような CD が取り上げられているのだが,昨今の CD 化の勢いには目を見張るものがあっても,ブートの情報抜きでは貧弱な内容にならざるを得ないだろうし,この本の著者がブートレッグに全面的に賛成しているわけではないこともよく分かるのだが,明らかにブートレッグであると思われる CD については,もう少し慎重に扱うべきではなかったか・・・?
このような,正式に権利を取得して販売しているわけではない海賊盤を紹介することは,違法行為を助長するものとして,目くじらを立てる人が出てくるかもしれない。
まあ,この本は商業出版ではなく自費出版だし,こういうブートレッグが流通していることは紛れも無い事実なので,そういうブートの内容を記録としてとどめておくことには,それなりの資料的な価値はあるとも思うのだが・・・。

かく言うぼくも,紹介されているブートのうち,↓ の2枚だけは持っていた。
◎ V.A. "Deep Soul Inferno" [Goldmine GSCD145] {楽・p.216}
◎ Valentinos, The "Do it Right" [Official OF-CD 6016] {楽・p.358}
その他のブートを購入する予定はないが,例によって,中古ショップやバーゲン・セールで格安のブツが見つかれば手を出してしまうかも・・・(^_^;)
2008年4月15日 21時58分 | 記事へ | コメント(4) | トラックバック(0) |
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2008年04月08日(火)
Sweet Soul Music
Various Artists "Sweet Soul Music: Voices From The Shadows" [Sire/WB/BH 9 26731-2]

1. True Love Travels On A Gravel Road - Percy Sledge
2. Nickel And A Nail - O.V. Wright
3. My Song - Aretha Franklin
4. Crying In The Streets - George Perkins and the Silver Stars
5. Separation Line - Laura Lee
6. Some Kind Of Wonderful - Soul Brothers Six
7. Rainbow Road - Arther Alexander
8. She's About A Mover - Otis Clay
9. Heart Full Of Love - The Invincibles
10. Hold On (To What We've Got) - James Carr
11. Losing Boy - Eddie Giles
12. I Paid For The Party - The Enchanters
13. I Stayed Away Too Long - Solomon Burke
14. Greatest Love - Judy Clay
15. It's In The Wind - Don Covay and The Good Timers

『楽 SOUL』 でもたびたび言及されている 『スウィート・ソウル・ミュージック』 の著者 Peter Guralnick が,本を読みながら聞けるようにと選曲したアルバム。
この CD だけでしか聴けない曲というのはないけれども,そこそこ珍しい曲も収録されている。
例によって,日アマゾンの値段ではちょっとお勧めできないが,米アマゾンの値段なら十分楽しんでいただけるのでは・・・?


よく似たサブ・タイトルの "Voice From The Shadows" という CD がリリースされていて,まもなく購入の予定。
● Mary Gresham "Voice From The Shadows: The Story of a Muscle Shoals Soul Sister" [Soulscape SSCD 7008]

The lost soul sessions of Mary Gresham, 24 vintage tracks recorded from 1968 to 1977 at Fame, Playground, Widget, Broadway Sound and Muscle Shoals Sound with veteran producers Terry Woodford, Clayton Ivey, Jimmy Johnson, Roger Hawkins, Jerry Weaver and Finley Duncan.

『楽 SOUL』 には取り上げられていないが,それもそのはずで,24曲のうち,20 tracks are previously unreleased.
2008年4月8日 23時10分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2008年04月06日(日)
Get It While You Can
Howard Tate "Get It While You Can: The Legendary Sessions" [MERCURY 314 526 868-2]

1. Ain't Nobody Home 2. Part-Time Love 3. Glad I Knew Better 4. How Blue Can You Get 5. Stop 6. Get It While You Can 7. Baby I Love You 8. I Learned It All The Hard Way 9. Sweet Love Child 10. Everyday I Have The Blues 11. How Come My Bulldog Don't Bark 12. Look At Granny Run Run 13. Half A Man 14. Shoot 'em All Down 15. Give Me Some Courage 16. Night Owl 17. I'm Your Servant

1.〜 4.,6.〜 8.,10.〜 12. の10曲が,1967年にリリースされた Howard Tate の最初のアルバムに収録されていた曲。その後,1969年に 5. と 9. が追加された LP が再発されている。
この CD は,さらにシングルのみだった曲や当時未発表だった曲(15.) も加えられて1995年に発売されたもの。

2004年には,Hip-O-Select からステレオ・バージョンだけでなく,シングルのモノラル・バージョンも収録された "The Complete 〜" もリリースされていた。
当時は見送っていたが,今回この記事を書くために検索してみると,米アマゾンのマーケット・プレイスにそれほど高くはない値段で出品されていたので,さらに調べてみると Hip-O-Select にもまだ在庫 がある・・・? CD edition limited to 5000 individually numbered copies. ということで,すぐに売り切れてしまうだろうと思っていたのだが,為替レートも低くなっていることだし,・・・(^_^;)
『楽 SOUL』には,「NY のディープ・ソウルの何たるかを教えてくれる素晴らしい内容でベーシックな音源」(p.340) と紹介されている。

この CD に収録されている曲は,1966〜8年の間に New York とその周辺で録音されたもの。Rhythm Section としてクレジットされているメンバーは,
Paul Griffin, Richard Tee - keyboards
Eric Gale, Cornell Dupree - guitar
Chuck Rainey, Jerry Jemmot, Jimmy Tyrell - bass
Herb Lovell - drums

ジャンルとしては,Bobby Bland と同じゴスペル・ブルースということになるが,声質や土地柄の関係もあって,ディープではあるけれども,はるかに上品で都会的に洗練されたサウンドになっている。
Jerry Ragovoy がプロデュースし,ソング・ライティングやアレンジもかなりの部分を担当している。
英 Ace からまもなくリリースされる ↓ には,Howard Tate のレアなデビュー・シングル "You're Looking Good" も収録されるらしい。
● V.A. "The Jerry Ragovoy Story: Time Is on My Side 1953-2003" [ace CDCHD 1183]
Jerry Ragovoy には,Miriam Makeba "Pata Pata" の共作者という一面もある。

この後,Lloyd Price の Turntable レーベルに移って発表したアルバム(1969) には,Sam Cooke "Chain Gang" のカバーが含まれていた。
● "Reaction" [Turntable/KOCH KOC-CD-9512]

◎ "Howard Tate" [KOCH KOC-CD-8311]
↑1972年に再び Jerry Ragovoy のプロデュースで Atlantic からリリースしたアルバムでは Bob Dylan や The Band のカバーが収録されていて,評論家受けは良かったもののセールスには結びつかず,この後シングルを数枚リリースするものの,業界から姿を消してしまう。

再発見されるのは2000年になってからで,その間ドラッグにまみれてホームレス生活を送っていたこともあるらしい。
◎ "Rediscovered" [Private Music 82876-52692-2]
やはり Jerry Ragovoy のプロデュースで,"Get It While You Can" の再録バージョンのほか,Elvis Costello や Prince のカバーが含まれていた。

その後は,デンマークでのライブ録音や,素晴らしい新作も発表している。
◎ "Howard Tate Live" [Shout DK 10045] -2006
● "A Portrait of Howard" [Solid Gold SG 1001] -2006
2008年4月6日 08時32分 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
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2008年04月04日(金)
楽SOUL
『楽SOUL』 佐野勝明 [楽ソウル]

素晴らしい本です。こういうのが欲しかった。

初っ端から Johnny Adams や Billy Young の "Let Them Talk" について書かれているので,シングル・コレクターの道に足を踏み入れる気のさらさら無い身にとっては,目の毒だが・・・(^_^;)

「ソウルはシングル盤を聴かなきゃお話にならない」という命題を否定するつもりはないけれども,この本の構成(DEEP SOUL 45 pp.4-197,CD Selection pp.198-367) そのものが何よりも雄弁に物語っているような気もするし,もうしばらくすれば,これに iTunes などのデジタルなミュージック・ファイルの情報が追加されるのでは・・・?

巻末には,「レビュー・シングル # 収録 CD (LP)」として,レビューされたシングル曲が収録されている CD のリストが掲載されているが,もちろん,まだまだ CD 化されていない曲は数多くある。
また,CD 化されている曲でもシングルのバージョンとは異なるものがあったりするのだけれども,一方で,当時未発表だった曲で CD だけでしか聴けない曲も徐々に増えてきている。

メディアにこだわらず音楽そのものを楽しもうとすると,コスト・パフォーマンスが悪く面倒なシングル盤よりは,CD 化されるのを座して待っているという他力本願ではあっても,CD の方がありがたい・・・(^_^;)

どうも,水をかけるようなことばかり書いてしまったが,この本の内容そのものは非常に素晴らしいと思う。
この本の著者の,30年近くにも渡る「ディープ・ソウル」に対する熱い思いが手に取るように感じられる。
税込みで ¥3,780 という値段は,その「思い」に比べれば,申し訳ないくらい安い。

シングル・コレクターの方々はもちろん,「ディープ・ソウル」の世界を CD でちょっと覗いてみたいと考えているファンにもオススメの本でした。
2008年4月4日 22時19分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2008年04月03日(木)
Solo Acoustic: Vol.2
Jackson Browne "Solo Acoustic: Vol.2 (Bonus Track)" [Sony SICP 1767]

1. Never Stop
2. Intro 3. Night Inside Me
4. Intro 5. Enough of the Night
6. Intro 7. Something Fine
8. Sky Blue and Black
9. In the Shape of a Heart
10. Alive in the World
11. Intro 12. Casino Nation
13. All Good Things
14. Intro 15. Somebody's Baby
16. Intro 17. Redneck Friend
18. Intro 19. My Stunning Mystery Companion
20. Shadow Dream Song

"Solo Acoustic: Vol.1" に続いて約2年半ぶりに届けられた Vol.2 。
今回もやっぱりボーナス・トラック(20. '04 年に広島で収録されたものらしい) と,歌詞はもちろん語り部分(Intro)の対訳も付いた日本盤を購入。
前作同様,アコースティックなギターまたはピアノのみによる自作自演集。

Vol.1 にはアナログ盤でスタジオ録音が耳になじんだ '70 年代の曲が多かったが,今回の Vol.2 は '80 年代以降の曲が中心。
2枚組のベスト盤に収録されていなかった曲もあり,初めて聴く曲の方が多かった。その分,スタジオ録音のイメージにとらわれず,すんなりと耳に入ってきたので,曲そのものを先入観なく味わい,楽しむことができた。

やはり,'80 〜 '90 年代の曲のスタジオ録音を改めて聴いてみようという気にまではならなかったが,この "Solo Acoustic" シリーズで過去の総括あるいは清算をした後,再スタートとなる新作がリリースされれば聴いてみたい。
2008年4月3日 19時14分 | 記事へ | コメント(1) | トラックバック(0) |
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2008年04月01日(火)
Janis Joplin Classics
Various Artists "Janis Joplin Classics" [P-Vine PCD-2536]

1. Walk Right In - Rooftop Singers
2. San Francisco Bay Blues - Jesse Fuller
3. Careless Love - Blind Boy Fuller
4. See See Rider - Leadbelly
5. Coo Coo - Jean Ritchie
6. Moanin' At Midnight - Howlin' Wolf
7. Amazing Grace - The Weavers
8. Hi-Heel Sneakers - Tommy Tucker
9. Let The Good Time Roll - Shirley & Lee
10. Oh! My Soul - Little Richard
11. Summer Time - Billie Holiday
12. Piece Of My Heart - Erma Franklin
13. Ball And Chain - Big Mama Thornton
14. Raise Your Hand - Eddie Floyd
15. Maybe - The Chantels
16. To Love Somebody - The Bee Gees
17. Little Girl Blue - Nina Simone
18. Tell Mama - Etta James
19. Cry Baby - Garnet Mimms & The Enchanters
20. A Woman Left Lonely - Ella Brown
21. My Baby - Garnet Mimms
22. Get It While You Can - Howard Tate
23. Trust Me - Roscoe Robinson

1992年に P-Vine から "〜 Classics" というシリーズの1枚としてリリースされた CD 。ていねいな日本語解説(伊藤秀世) が付いている。

12. Piece Of My Heart は,Bert Berns と Jerry Ragovoy の共作で,Bert Berns のプロデュース。
◎ Erma Franklin "Super Soul Sister" [Vampisoul VAMPI CD 029]
19. Cry Baby も,Bert Berns と Jerry Ragovoy の共作で,Bert Berns のプロデュース。
21. My Baby は,Jerry Ragovoy と Mort Shuman という人物の共作で,Jerry Ragovy のプロデュース。
◎ Garnet Mimms & The Enchanters "The Best of Garnet Mimms - Cry Baby" [EMI 0777-7-80183-2-2]
22. Get It While You Can も,Jerry Ragovoy と Mort Shuman という人物の共作で,Jerry Ragovy のプロデュース。
◎ Howard Tate "Get It While You Can: The Legendary Sessions" [MERCURY 314 526 868-2]


このジャケットのイラストの元ネタとなった "Cheap Thrills" は,バックのバンドが素人臭過ぎて今聴くと少々つらいところがあるけれども,遺作となった "Pearl" は,それなりに完成度の高い名作だと思う。CD 2枚組の Special Edition も出ているが,手元にあるのは,同時期のライブが追加収録されたアルバム。
◎ Janis Joplin "Pearl" [COLUMBIA CK 65786]
20. A Woman Left Lonely は,作者自身によって歌われたバージョンがあり,来日公演で生歌を聴けたのは,うれしかった。
● Dan Penn "Do Right Man" [SIRE/WARNER 9 45519-2]
◎ Dan Penn and Spooner Oldham "Moments From This Theatre: LIVE" [PROPER PRPCD 9]
その "A Woman Left Lonely" は,この CD に収録されている Ella Brown がオリジナル・・・?
CD 化されているのは,このアルバムだけ・・・?

23. Trust Me も作者自身による歌があるが,Minit 時代のシングル・バージョンは CD 化されていない・・・?
◎ Bobby Womack "Safety Zone" [J!MCO JICK-89165]
有名なのは,Wilson Pickett のバージョンだろうが,この Roscoe Robinson の歌も素晴らしく,同時代の作品が昨年まとめて CD になっている。
◎ Wilson Pickett "The Midnight Mover" [Atlantic/Collectables COL-CD-7769]
◎ Roscoe Robinson "Heavenly Soul Music: The Jewel/Paula Recordings" [P-Vine PCD-24176]
2008年4月1日 21時01分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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