ニックネーム:Mr.Pitiful
タイトルの "R 'n' S & B" は "ROCK 'n' SOUL & BLUES"。 "+ c" は, 最近聴き始めた Country Music 。
2006年03月22日(水)
The Muscle Shoals Sound
Various Artists "The Muscle Shoals Sound" [RHINO R2 71517]

1. You Better Move On - Arthur Alexander(1961)
 ◎ "The Greatest (new packaging)" [ace CDCHD 922] -2006
2. Steal Away - Jimmy Hughes(1962)
 ● "Steal Away: the early Fame recordings" [Vee-Jay/Kent CDKEND 324] -2009
3. When A Man Loves A Woman - Percy Sledge(1966)
 ● "It Tears Me Up: The Best Of Percy Sledge" [MMG AMCY-407] -1992
4. I'm Your Puppet - James & Bobby Purify(1966)
 ● "I'm Your Puppet" [SONY BMG BMK27286] -2006
5. You Left The Water Running - Otis Redding(1966)
 ● V.A. "The FAME Studios Story (3 CDs)" [KENT KENTBOX12] -2011
6. Mustang Sally - Wilson Pickett(1966)
 ● "Funky Midnight Mover: The Atlantic Studio Recordings 1962-1978 (6 CDs)" [Rhino RHM2 07753] -2010
7. I Never Loved A Man (The Way I Love You) - Aretha Franklin
(1967)
 ● "I Never Loved a Man the Way I Love You (+Bonus)" [RHINO/ATLANTIC R2 71934] -1995
8. Sweet Soul Music - Arthur Conley(1967)
 ● "Sweet Soul Music / Shake Rattle and Roll" [Collectables COL-CD-7632] -2004
9. Tell Mama - Etta James(1967)
 ◎ "Tell Mama: The Complete Muscle Shoals Sessions" [Chess/MCA 088 112 518-2] -2001
10. Up Tight, Good Man - Laura Lee(1967)
 ● "The CHESS Collection" [CHESS 983 294-2] -2006
11. Take Time To Know Her - Percy Sledge(1968)
 ● "It Tears Me Up: The Best Of Percy Sledge" [MMG AMCY-407] -1992
12. Slip Away - Clarence Carter(1968)
 ● "The FAME Singles Vol.1: 1966-70" [Kent CDKEND 376] -2012
13. Hey Jude - Wilson Pickett(1968)
 ● "Hey Jude" [MMG AMCY-67] -1969
14. Take A Letter To Maria - R.B. Greaves(1969)
 ● "R.B. Greaves" [ATLANTIC AMCY-2930] -1998
15. Patches - Clarence Carter(1970)
 ● "Patches (+4)" [Atlantic/Sequel RSA CD 906] -1996
16. I'll Take You There - The Staple Singers(1972)
 ◎ "Be Altitude: Respect Yourself" [STAX/P-Vine PCD-3939] -1999
17. Starting All Over Again - Mel & Tim(1972)
 ◎ Mel & Tim "Starting All Over Again" [STAX/Fantasy CDSXE 078] -1992
18. Making Love (At The Dark End Of The Street) - Clarence Carter(1969)
 ● "Testifyin' (+4)" [Atlantic/Sequel RSA CD 905] -1996

Muscle Shoals Sound と呼ばれている楽曲を集めた編集盤。
米アマゾンのマーケットプレイスでもけっこうな値段が付いているが,ほとんどの曲がほかの CD でも聴けるはず
ライナー・ノートも「スウィート・ソウル・ミュージック」の内容と重複する部分が多いが,それぞれの楽曲の録音データは貴重かもしれない。Personnel は,→ MSRS.xls

表の写真には The Muscle Shoals Sound Studios が使用されているが,実際にそのスタジオで録音されたのは,14. 16. 17. の3曲だけ。1969年春に完成したスタジオなので,当然といえば当然だが・・・(^_^;)
やはり,Fame Recording Studios での録音が,2. 4. 〜 10. 12. 13. 15. 18. といちばん多い。CD 裏に使用されている写真(Fame Music Group→Studios→Photo Gallery 左側上から7番目)には,early 70s というキャプションが付いているので,これらの曲が録音された時代とは外観が異なっているかもしれない。

3. と 11. は,Quin Ivy & Marlin Greene のプロデュースで,3. が Norala Sound Studios,11. が Quinvy Studio での録音。
Muscle Shoals Sound の代名詞的な曲として知られ,Atlantic や Chess のシンガーたちによる Fame 詣でが始まるきっかけとなった 3. When A Man Loves A Woman が Fame スタジオでの録音ではなく,Rick Hall はプロデュースに一切関わっていないというのは,興味深い。

ストーンズがカバーした 1. You Better Move On は,1961年夏にタバコの倉庫を改造したスタジオで録音され,以下のようなメンバーが演奏したことになっている。
Piano: David Briggs,Bass: Norbert Putnam,Drums: Jerry Carrigan など。
これらの Fame 最初のスタジオ・ミュージシャンたちは,ソウル・ファンよりもロックやカントリーのファンのほうで知名度が高いはず。
彼らが Rick Hall のケチ臭さに愛想をつかして Nashville に移っていったあと登場するのが,いわゆる Muscle Shoals Rhythm Section と呼ばれる連中だが,Jimmy Johnson,Roger Hawkins,David Hood,Barry Beckett の4人がそろうのは,この収録曲の中では,9. が最初。
ベースは Albert "Junior" Lowe(3. 4. 12.),Tommy Cogbill(6. 7.),Jerry Jemmott(13.) も弾いているし,キーボードには Spooner Oldham(3. 4. 6. 7. 9. 〜12. ) や Clayton Ivey(13. 15. 17. 18.) が加わっている曲も多い。

この編集盤で不思議なのは,Jimmy Johnson や Roger Hawkins たちが初代の連中同様,Rick Hall のケチ臭さに愛想をつかし Jerry Wexler にそそのかされて出て行ったあと,Fame のスタジオ・ミュージシャンとなった Freeman Brown や Jesse Boyce などの Fame Gang による演奏が1曲も含まれていないこと。
やっぱりケチな Rick Hall が音源の提供を渋ったのだろうか・・・(^_^;)

結局 Jerry Wexler に裏切られ,製作した曲がたいして売れずに苦しんでいた Muscle Shoals Sound Studios を救った最初のヒット 14. Take A Letter To Maria を歌っている R.B. Greaves は,Sam Cooke の甥。
アルバムでは "Cupid" "Ain't That Good News" をカバーしている。


Eddie Hinton の名前がクレジットされているのは,11. 14. 16. の3曲。
昨年発売された "Beautiful Dream" のライナーには,Eddie と Arthur Conley や Otis Redding がいっしょに写っている写真が掲載されており,それにはもう一人黒人が写っていて,それが Moses Dillard に似ているような・・・? ということは,ひょっとすると "Sweet Soul Music" のセッションの現場に Eddie Hinton もいた・・・?

2006年3月22日 22時56分 | 記事へ | コメント(4) | トラックバック(0) |
| Past MUSIC in 2006 |
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これは素晴らしい選曲!と思いアマゾンを覗くと
どえらい値段がついてますね〜
5秒であきらめました。でもツボを得てますね。
この流れ。ジャケットも良いし。RHINOからこんなのが
出てるなんて知らなかった・・・
Laura Lee 以外の収録曲は,普通に買えるはず。
Jimmy Hughes のアルバムもやっと CD 化されたしね。

日アマゾンのマーケットプレイスには,英語の読めない日本人をバカにしているとしか思えない出品者がいて,米アマゾンで10ドルもしない CD に法外な値段をつけている場合があるけど・・・。
あの Irma Thomas "Something Good: The Muscle Shoals Sessions" も50ドルですからね。

本当にこの値段で売れるのなら,ぼくのコレクションもちょっとした財産なんですが・・・(^_^;)
マッスル・ショールズ・サウンドは結構ファンもいると思うので、CD6-7枚のボックスセットがリリースされても全然不思議ではないですね

個人的には是非実現してほしいくらいです
CD一枚で収まるハズがないのですから
一口に The Muscle Shoals Sound と言っても,'60 年代の Fame Studios を中心とした時代と,'70 年代に入って Muscle Shoals Sound Studios など,いろいろなスタジオが活動していた時代のサウンドはかなり違いますからね。ディープなソウル・ファンからポップなロック・ファンまで,ファンもいろいろいるはずですから,全部ひとまとめにしてしまうのは難しいかも・・・。聴いてはみたいですけどね。
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